シロクマの粘土板

本拠地は「シロクマの屑籠」です。こちらは現時点では別館扱いです。

【11】medtoolzさん

 id:medtoolz
 全盛期:2013年6月以前
 危険度:大丈夫
 
 medtoolzさんは『レジデント初期研修用資料』を開設している内科医のひとのアカウントだ。はてな村・はてなブロゴスフィアとの関係という意味では「twitterで言及したりブックマークしたりと盛んに触手を動かしているけれど、キャンプファイヤーの中心に踊り出して来るわけではない」という距離感で、このあたり、同じ内科医でも“渦中のひと”になることの多いfujiponさんとは対照的だった。
 
 取り扱う話題という点でも、medtoolzさんは一種独特で、医療で体験したノウハウや情報の導線を他領域で応用できないか、あれこれ試行錯誤している文章を目にすることが多かったと思う。例えばこちらの記事などでは、ネット上のコミュニティやアーキテクチャについて、工学応用できないものかと思考を巡らせてらっしゃる。確か、medtoolzさんのご尊父は工学系の学者さんだったはずで、「血を継承しているなぁ」と思ったものだ。
 
 こうしたブロゴスフィアとの距離感と独特な記事アングル、(おそらくはてなブックマークお気に入り経由と思われる)素早いブックマークによって、medtoolzさんは、いわばはてな村の観測者の一人となっていた。「はてなブロゴスフィア」と「はてな村」と「ブロゴスフィア」の用語の違いを、この人なら使い分けられるだろうな、という雰囲気を醸し出していたが、積極的に村祭りに参加するのでなく、ブックマークでだけお触りタッチするプレイヤーとお見受けした。ゴシップ系の記事をやたらブックマークするひとではなかったが、村内のキャンプファイヤーに対する反応速度は速かったと思う。直接はてなブックマークはつけてなくても、はてなスターだけ配っていることもあった。
 
 medtoolzさんは2013年6月頃を境に、(表の)インターネット上では殆ど活動なさらなくなっている。長く戦ってきた戦友がまた一人いなくなった……と感じなくもないけれど、コンビニ店長とは違ってブログはまだ残っているし、インターネット上に微かに息づかいのようなものが感じられなくもないので、お別れの言葉を言うにはまだ早い、と思っている。なにより、私の手許には『レジデント初期研修用資料 改訂2版』があるわけで、ともかくもmedtoolzさんから頂いた縁起というものはこれからも残っていくのである。
 
 ※この記事は右のテンプレに則って記載されています北極から観たはてな村人物評・テンプレートおよびお約束 - シロクマの更地
 

シロクマ(熊代亨)の著書