シロクマの粘土板

本拠地は「シロクマの屑籠」です。こちらは現時点では別館扱いです。

グリーンスライムを殴って構わないのは毒物耐性を取ったブロガーだけ

 
ほっこりスイーツブロガーの悩み - Hagex-day info
 
 hagexさんからお手紙を頂くとはびっくり仰天。論旨はまことそのとおりで、長くブログを続けているうちに自分達の打撃力が上がってしまったのか、守備力の脆弱なブロガーやアカウントが増えてしまったのか、それともインターネットにおいて打撃を与える/食うことの意味が変容してしまったのか、とにかくも、「いわゆるタフなネットアカウント」がごく限られてしまいましたね。
 
 でもって、長生きできる程度にタフなネットアカウントほど用心深い傾向にもあるというか、「タフで隙だらけのネットアカウント」って意外と少ないですよね。古参はもとより、若手のタフなネットアカウントも、タフそうな奴ほど用心深いと私は感じています。「ゾンビ」ってインターネットにそんなにいませんよね、目に付くのは敏捷性や回避率も高く、そのうえタフで、反撃力・自衛力もそれなり持ったアカウントばかり。
 
 他方、ああ、これこそトマホーク誘導ミサイルのターゲットぜよ! っていうアカウントは、大抵脆そうでガラス細工のようです。繊細に取り扱わないとドリームが壊れちゃうような気がして、いや、放置しておいても東京都内の雪のように溶けてしまって残念だなぁと思ってしまうのです。
 
 むろん、「砕けそうなガラス細工を木端微塵にしてみる」ってのも面白そうですし、一歩進んで「オーバーキルなダメージをできるだけ減らし、悪評のお釣りが出ないようにトドメを刺す」なんてのもエレガントかもしれません。
 
 しかし、みみずだって、おけらだって、あめんぼだって、みんなみんな生きているわけですから、衝動的な喜びに身を任せるより、虫眼鏡で観察しノートに書き残したほうが社会的に望ましい振る舞いなのでしょう。
 
 2015年は昆虫の大発生のようにブロガーが生まれ、今も生を謳歌しているものもあれば、息も絶え絶えになっているものもあります。彼らとて「ブログを!私を!収益を!見て欲しい」のでしょうから、わかりました、とくと拝見いたします、観察いたします、の精神で、インターネットの野生の王国を学ばせて頂ければと思っております。

 
 となると、繊細な精神にはむやみにじゃれつかず、丈夫そうな御方を探すべきだと思うのですが、

 だからこそ、多少言及しても壊れない、高知のリコピン先輩、億単位の金をキャバクラで溶かした家入氏、さきっちょの相棒とかは、気兼ねなくコメントできるのでありがたいですね。

 これ、物騒なリストですねぇ。
 
 確かに、これらの御仁は気兼ねなくコメントしても壊れないでしょう。万が一、これらの御仁を一撃で仕留めることができようものなら、「○○スレイヤー」の称号を頂戴できるかもしれませんね。
 
 ただし、清潔じゃないのが私の懸念するところです。
 
 ハゲ子先輩ならば、いかなるアカウントへの言及も無毒・中和化できるかもしれませんが、私はそこまで無毒化スキルを取得していないので、ある種のネットアカウントに言及すると魂に1~6ポイントのダメージを負ってしまいます。ブログの威信値とかそういう問題以前に、言及すると堪えるアカウントってあると思うんですよ。ハゲ子先輩のリストを眺めていると、「ああ、これはタフだけど手を出しちゃまずいんじゃないのかな」的な懸念が沸々とわいてきます。悪酔いしそうなお酒みたいなリストじゃないですか。
 
 毒物耐性や疾病耐性のスキルを取得したブロガーなら、まあグリーンスライムだろうが腐った死体だろうが、とにかくタフであれば稽古の相手として良いのかもしれません。でも、その点では私はハゲ子先輩に比べてスキル取得が甘いというか、むしろ毒物耐性を幾らか失って別方面を強化した「デッキ」に仕上げてしまったものですから、こいつタフだぜハハハってなんでもかんでも挑みかかっていったら自分が死ぬというか、失うものが大きいんじゃないかと今は考えております。
 
 私だって、おおきなグリーンスライムを、耐性を持ったブロガーのみなさまがボヨンボヨヨンと殴っているさまを眺めて羨ましいと思うことはあります。どれだけ斬っても叩いても受け止めてくれるおおきなおおきなグリーンスライム! しかも炎上耐性まであるからオイルもたいまつも効かない!なんて魅力的なんでしょう! でも私が選んだブロガースキルがそれを許してくれないので、指をくわえて眺めていようかと思っています。
 

シロクマ(熊代亨)の著書